この記事ではこんな疑問に答えます。
ITの知識はIT業界で働く社会人だけでなく、すべての社会人にとっても必要な知識です。
そんなIT知識を身につけるのにおすすめの資格がITパスポート試験です。社会人として最低限必要なIT知識を有していることを資格という形で示すことができる国家資格であり、大学生の就活対策としても人気のある資格です。
この記事では、就職活動を控えた大学生のために、ITパスポートを取得すべき理由と、ITパスポート試験の概要、そして勉強方法を解説します。
目次
ITパスポートは大学生こそ取得すべき
ITパスポートは情報処理推進機構(IPA)が実施してる国家資格です。情報処理資格の中ではもっとも易しい難易度であり、理系だけでなく文系の方でもしっかりと対策すれば、十分合格できる難易度の資格です。
IT業界だけでなく、ほとんど全ての業界においてITは欠かせないスキルとなっています。また就職活動で忙しい大学生にとっても、比較的難易度が低く、好きなときに受験できるITパスポートは、ほかの学生と差別化できる資格として人気を博しています。
大学生がITパスポートを取得する3つの理由
就職活動や卒業研究など、忙しい大学生こそITパスポートを取得すべきです。ここではその理由を3つ紹介します。
【理由1】就職活動が有利になるから
ITパスポートを取得することで、就職活動が有利になります。
これは自動車免許しか資格欄を埋められない学生と比較して、ITの基礎的スキルを証明できるITパスポート取得者の知識や意欲が評価されるからです。
たとえば2023年7月にはこんな報道がありました。
ニトリホールディングスが2025年までに全従業員の80%にITパスポートを取得させるという報道です。高度なスキルを身に付けさせるというより、ほとんどすべての社員のITリテラシーを底上げさせることを目的としてます。
このような目的で取得させるのに、基礎的なITスキルが身に付くITパスポートがうってつけというわけです。これから会社員になろうとしている大学生がITパスポートを取得して、評価されないわけがないでしょう。
【理由2】ITに関する基礎知識が身につくから
ITパスポートを取得することでITに関する基礎知識が身に付きます。AIやIoTなど高度なITスキルも土台になっているのが、ITパスポートで学ぶような基礎的な知識です。
ITパスポートはIT知識を体系的かつ網羅的に学ぶのにベストな資格です。問題の内容もたびたび変更されており、その時期の最新のITトレンドが含まれた出題内容になっているのも、資格の価値を確かなものにしています。
特にコンピュータが苦手な文系の大学生にとっては、ITパスポートを取得することでITに対する苦手意識をなくすこともできるでしょう。
【理由3】仕事で役に立つから
ITパスポートで学んだ内容はシンプルに仕事に役立ちます。ITパスポートはWordやExcelのようなソフトウェアのオペレーションを学ぶわけではないのですが、社会人としての共通言語レベルのIT知識があれば、仕事の効率が格段に変わってきます。
業務においてITを使いこなすことは、もはや当たり前になっています。そのための基礎知識としてITパスポートは有用な国家資格と言えるでしょう。
ITパスポート試験の概要
ITパスポートとはどのような国家資格なのか、その概要を簡単に紹介します。
ITパスポートの出題範囲
ITパスポートの出題範囲は以下の3つです。
・ストラテジ系(経営全般)
・マネジメント系(IT管理)
・テクノロジ系(IT技術)
ストラテジ系は、企業の経営全般に関連する知識が問われます。具体的には「企業と法務」「経営戦略」「システム戦略」の3つです。著作権や個人情報保護法など法律に関する出題が多いので、テキストを読み込むなどしてしっかりと対策しておきましょう。
マネジメント系は、システム開発やプロジェクト管理などの知識が問われます。具体的には「開発技術」「プロジェクトマネジメント」「サービスマネジメント」の3つです。システム開発やプロジェクト管理などが頻出論点です。
テクノロジ系は、数学的な基礎理論やパソコンの仕組み、プログラミングに関する知識が問われます。具体的には「基礎理論」「コンピュータシステム」「技術要素」の3つです。3つの分野の中では最もITらしさを感じる分野です。
ITパスポートの試験概要
ITパスポートの試験概要を表にまとめると以下の通りです。
資格名 | ITパスポート |
受験資格 | なし |
試験実施日 | 全国の試験会場でほぼ毎日実施 |
出題範囲 | ストラテジ系:35問程度 マネジメント系:20問程度 テクノロジ系:45問程度 合計100問 |
合格ライン | ストラテジ系:300点以上/1,000点 マネジメント系:300点以上/1,000点 テクノロジ系:300点以上/1,000点 総合評価点:600点以上/1,000点 |
試験時間 | 120分 |
出題形式 | CBT方式の多肢選択式 |
受験料 | 7,500円(税込み) |
ITパスポートの合格率
ITパスポートの2020年~2022年度の合格率は以下の通りです。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2020年度 | 131,788名 | 77,512名 | 58.8% |
2021年度 | 211,145名 | 111,241名 | 52.7% |
2022年度 | 231,526名 | 119,495名 | 51.6% |
毎年おおむね50%程度で推移しています。しっかりと対策すれば十分合格できる難易度です。
大学生におすすめのITパスポート勉強法
ITパスポートは情報処理の国家資格としては最も難易度が低い資格ですが、受験すれば誰でも合格できるというわけではありません。
しかし、しっかりと対策すれば2,3か月程度の学習時間で十分合格を狙えます。
その理由として、ITパスポート試験は過去問と全く同じ問題がそのまま出題されることがあげられます。過去問を完璧にするだけでも、かなり合格に近づくことができてしまうのです。
また、勉強していくと3つの出題範囲の中でも得意・苦手が生まれてくると思います。しかしそれぞれの分野で最低でも300点以上が必要なので、苦手分野をそのままにするわけにはいきません。そこで利用したいのが「ITパスポート試験ドットコム」です。
「ITパスポート試験ドットコム」では詳しい解説付きの過去問を無料で勉強できます。過去問演習についてはこちらを繰り返すのがおすすめです。3つの分野別に問題を解くこともできるので、苦手分野対策もばっちりです。
知識のインプットとしては「キタミ式イラストIT塾 ITパスポート」をおすすめします。イラストがふんだんに使われていて、初学者でもわかりやすい一冊になっています。
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ITパスポートを取得して就職活動を有利に進めよう
ITパスポートはしっかりと対策をとれば、それほど難しい資格ではありません。個人的に取得をおすすめしたいのが、就職活動を控えた大学3年生です。
難しくないとはいえ、それなりに対策する必要があります。時間がある大学3年生のうちにITパスポートを取得しておくことが賢い選択でしょう。
4年生になってしまうと、卒業研究や就職活動に忙しいですからね。
ITパスポート試験に合格して、ほかの学生と差別化すれば就職活動を有利に進めることができます。就職活動が本格化するまえに、効率良く勉強してITパスポートを取得しましょう。